pr

HeizGinza

11月16日(火)GCC座談・人物研究

GCC座談・人物研究

日時:11月16日火曜日 15:00-17:00

座談・昭和史人物研究2 日本と関わるドイツ人
第三回 ベルツ
講師 大胡 真人
参加費 無料(ヘイズ銀座主催)

<お申込み先>

ヘイズ銀座受付まで TEL: 03-3561-2250


インターネットの普及に、老いも若きも惑わされて、知的全体系がキーボードひとつで引き出せると信じているひとがいるようです。反対に、情報化時代云われながら本当の情報を確立するソースも手立ても手狭になっているとも云えます。

急速に忘れられ、打ち捨てられていく過去の記録や古書の行方を案ずるひともいなくなりましたが、かつては、これらを楽しく渉猟し、その著者や登場人物をまるで友人のようにいきいきと語ることのできるひとがいました。それらの情報により、上質の書物が精読され、人間形成や人生の方向までも決したと云う話が多々があり、とくに伝記は、その個々の影響が多くの人々によって語られてきました。



翻って、現代に生きるわたしたちは、膨大な情報と知識の波に覆いかぶされて、自身もまた、自身が存在する社会をも見失ってしまっているともいえます。先人の生きた証拠に触れて、もう一度自身の理解度と存在と手応えを確かめてみることも必要とおもわれます。昭和の時代は、日本人が経験し得るありとあらゆるものが混在した時代で、大正時代から引き継いだリベラリズムと恐慌と戦争と廃墟と、はたまた経済の繁栄といわれたバブル時代まで、一部はわたしたちが直かに経験した、ある意味では完結した歴史のまとまりとして捉えることができる時代といえます。



この時代に生きた何人かを任意に選び出し、恣意的な手法でそれぞれの人物を研究してみようと思います。何のためにと問われれば自分たちの旺盛な探究心を満たすためと云えるでしょう。取り掛かっているうちに己の生きてきた道や信条や生き方がレファレンスされ、自分の内に眠っていた意識が揺り動かされることもあるでしょう。自分の存在の根拠と根幹が認識され、個の時代の、自己の再発見につながるかも知れません。



若い人には、書物の行間に埋もれているような人間の機微にふれてもらうことや、知的探求の楽しみを知ってもらう機会として、シニアには人生後半の全人教育の完成へのステップとして活用していただければ幸いです。いずれにせよ老若男女がテーブルをかこんで知的好奇心を満たす営みは、人間が継承してきた最大の楽しみのひとつと云えます。ご都合に合わせて、ご気軽に参加してくださることをお願いいたします。