クロカミショウネン18 「俺の屍(かばね)を越えていけ」 share

■PCオレンジの長尾です。

無事に劇団クロカミショウネン18の公演「俺の屍を越えていけ」が終了したこ
とをご報告いたします。

今回は4日間で12公演、総計500人以上(ご招待含む)のお客様にご来場いた
だきました。(ご招待のお客様分の人数もカウントして500人越えになります)

見に来ていただいたみなさん、ありがと うございます。

ヘイズ銀座が劇場に変わった様を体感できた人は幸せですね!

本当にありがとうございました。

 

■「俺の屍を越えていけ」

ラジオ局の会社49歳の新社長に任命された6名の社員たちが
会議室に次々と現れる。

360度評価により、14名の管理職中から、会社に不要な管理職ひとり
を決めなければ、6名の自分たちのひとりがリストラになるという状況。

決められた時間内、時計は待ってくれない。ひっぱくした緊張感の中
での会議室の一室でのやりとり。

匿名の票でありながら感情あらわになるたびに、誰が誰を候補にしたのか?
が浮かぶ。

壮絶な火花散る同期同士の二人のやりとり・・・
後輩に託した管理職となった効果音職人オヤジの思い・・・
早朝ラジオの仕事を一所懸命やるが自信をなくしかけた子へ、
ぶつける熱い思い・・・
こんな会社なんて・・・・・

どこかできっと今まさに起こっているかのようなリアル感。
たくさんの気持ちがが重なり、重厚な空間でした。
それぞれの次元の気持ちの重なりが入ってくる。

4日間で12公演、総計500人以上(ご招待含む)が訪れた
ヘイズ銀座、熱いエネルギーがしっかりと残っています。

長尾さん、初の製作役、無事務めあげましたね。おめでとう。
秋の芸術祭の講演、次回もタクラミしてね(笑)

2009/10/15
49歳社長になった平田。
俺の屍を越えていけ・・・・

 

■「何から何までパーフェクト」

友人の映画監督は名作「ニューシネマパラダイス」の中のワンシーン、
老人が映写室で子供に映画について指南する場面で号泣したという。
そう聞いて私もその映画を見てみたがなぜか全く泣けない。
自分にとって泣ける場面・・というのが心のどこかに引っかかったまま
2008年の春、私はアメリカはニューヨークのブロードウェイにいた。
私がはじめてニューヨークに上陸したときには記録的ロングラン作品の上映が
ちょうど終わった頃で、この作品は実は映画でしか見たことがなかった。
それがリバイバルでやっていると知ってこれは見なければ死んでも死に切れない・・
とついに長年の夢であった「コーラスライン」を劇場で見ることができた。
ところが思いもよらぬ号泣。その場面は、出演者全員によるラストの
ダンスシーンのところであった。

どうやら人というのは「号泣ポイント」みたいなものがあり
そこが「天より与えられたこの世での使命」を探る上での
の大ヒントになるのではないか思うのである。

歌とダンスと舞台に目がない私がそう言うのだからきっと間違いはない。

「号泣」と言えば今日、Heiz銀座で見てきた「俺の屍(かばね)を越えていけ」
でも実は「号泣」してしまった。
いや、実を言うと「号泣」をなんとか寸前で食い止めた・・
というのが正確な表現だが、
誰にも泣き顔を見られない暗い劇場であったなら
(特に隣がいなければ)間違いなく号泣していたであろう。
で、一体どの場面で「号泣」したかって?
私の場合はこの舞台の「タイトルの意味」がわかったところだ。

実は昨日まで、この演劇を見に行くのが億劫だった。
リーマンから発した不況のあおりを私も例外なく受けており
前売りの2300円を出すべきか出すべきでないか
非常に悩んだ。
しかしHeizの仲間である長尾さん(今回の公演プロデュース)が
演劇に命を賭けていることを私は知っており、
その長尾さんがHeizで公演プロデュースをする演劇を
どう考えても見ない訳にはいかなかったのである。
8月のHeiz納涼祭にわざわざやってきてくれた出演者の「ワダ・タワー」の
演技も見てみたかったし・・・。(名刺貰ったのに返事もせずにいたし・・汗)

という訳で自転車で銀座までやってきてHeizの前に来て見ると
ダンボール?で作った看板を持ったイケメン君が私を出迎えてくれ
わざと「何階でやってますか?」と聞く。
「この先のエレベーターで4階でございます。」とイケメン君。
なかなかさわやかである。
いつものようにエレベータで4階へ。
ところが扉が開くとそこはもう別世界である。
いつもの顔と違う顔・顔・顔。
いつもと全く違うHeizのサロン。
もうここはまさしく完璧な「小劇場」と化していた。

お兄さんが「ご予約頂いていますか?」
「○○と申します。Heizの会員なんですけど・・」と
「あ、聞いております。」と笑顔のお兄さん。
長尾さん経由だと思うが一体どんなふうに紹介されているのか
一抹の不安が過ぎる・・(笑)。

受付には可愛いお嬢さん。お金を払う。
そこでもらったヘンな形をしたワンドリンクチケットを
バーテンダーさんに渡す。
Heizの受付がカウンターバーになっていた。
「何にしましょうか?」
私は敢えてメニューになかったものを選んでみる。
「ウイスキーをロックで」
するとバーテンダーさんは「にやっ」として・・
「わかりました。おーいウイスキーのロックをひとつ〜」
と裏方に向かって叫ぶ。
裏方の女の子も
「少々お待ちください・・あ〜すいません
今切らしてますう〜」

さすが役者たち。
アドリブの振りにも見事に答えてくれる。
奥に長尾さんの姿が見える。
すぐに入り口までやってきてくれる。

結局ホットコーヒーを注文。砂糖とミルクをゲットする。

サロンのど真ん中に「コの字型」の机と6つの椅子。
それを囲むように観客席として約50個の椅子。
開演15分前というのにすでに9割が埋まっていた。
長尾さん曰く、早く来たほうがいい席がとれるとのこと。
気持ちのよいボサノバが流れている。
音楽が流れたまま開演時間の4時になる。
入り口の扉が閉められてしばし。
何も始まらないじゃん・・
と思ったら遅れて客が入ってきた。
開演したら客を入れないって言ってたのに
・・・と思ってたらその人、
真ん中の椅子に座ってしまうではないか。

知らぬ間に劇が始まっていた。
あっという間に引き込まれる。
役者の出すオーラに完全に飲まれていく。
客席と役者との距離が近いので「目の演技」がすごくよくわかる。
アナウンサー役のお姉さんの脚線美にウォッホー。
でかいワダ・タワーが私の目の前に背を向けて座ったときは
かなり「しまった!」と思った。
途中でピーチネクターが無性に飲みたくなった。
鳥羽一郎のファンの人はちょっと嬉しいだろうなと思った。
極限まで追い込まれたとき俺ならどうするかな?
と考えた。
たぶんその時にその人の「生き様」が顕れるんだろうなと
思った。
究極は自然の摂理に委ねるしかないんだなとも思った。

reported by 七海人

photo by Tadashi Shichijo

 

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GCC/クロカミショウネン18 「俺の屍(かばね)を越えていけ」

公演詳細

☆Ginza Creative College 講演☆

劇団クロカミショウネン18 10月の番外公演
『クロカミのタクラミvol.1』 in HEIZ銀座
◇日時…200910月4(日)、10(土)、11(日)、12(月・祝)
◆演目『俺の屍を越えて行け』 
◇作 畑澤聖悟(渡辺源四郎商店)  
◆演出 野坂実(クロカミショウネン18)
◇制作 長尾卓哉(PCオレンジ)、クロカミショウネン18
◆場所…HEIZ銀座(中央区銀座3-4-6正隆銀座ビル4F)
◇チケット…前売り・当日共に2300円(ワンドリンク付き)

◆キャスト
◎“アカ組”
渡辺裕也【クロカミショウネン18】
太田鷹史【スターダス21】
堀内保孝
太田望海
川本亜貴代【クロカミショウネン18】
手塚桃子【宝井プロジェクト】
○“シロ組”
佐藤正和【ブラボーカンパニー】
ワダ・タワー【クロカミショウネン18】
松岡努
馬場渚
日ヶ久保香【サムライプロモーション】
高見菜穂美
●“クロ組”
唐沢龍之介
細身慎之介
久米靖馬【クロカミショウネン18】
薬師寺尚子【サルとピストル】
岡田梨那
内田晴子【スターダス21】

◇開演時間
4日(日)…13時(◎アカ組)/16時(○シロ組)/19時(●クロ組)
10日(土)…13時(●クロ組)/16時(◎アカ組)/19時(○シロ組)
11日(日)…13時(○シロ組)/16時(●クロ組)/19時(◎アカ組)
12日(月)…13時(◎アカ組)/16時(○シロ組)/19時(●クロ組)
※場内でお酒やコーヒー、簡単なつまみを販売いたします。良かったら終演後し
ばしおくつろぎになって下さい。

◆チケットの予約
Heiz銀座関連の皆様は、長尾(nagao@pcorange.jp)がチケット予約のご依頼を受
け付けています。
各日は基本的に定員に達した場合チケット予約の打ち切りになります。
予め、公演日、及び、公演日時を指定してご予約下さい。

◇「俺の屍(かばね)を越えていけ」概要

☆ 「あと30分だけ、やろう。
それまでに決められないときは…
代わりに君たちの中から1名やめてもらう。
それが責任というものだ。」

『俺の屍を越えていけ』はとある放送局の会議室で行われる、
現在話題の裁判員制度にも通じる緊迫感あふれる会話劇です。
今回、クロカミショウネン18の劇団員、常連の客演陣、更にはワークショップ
オーディションを勝ち抜いた精鋭を加えた総勢18名でそんなスリリングな脚本
に挑みます。
クロカミ初の外部脚本! 
クロカミ初のトリプルキャスト!! 
クロカミ初の銀座ど真ん中進出!!!
ぜひともこのタクラミにご参加ください!!!!

----クロカミショウネン18 俺の屍(かばね)を越えていけ 詳細------------

担当  長尾 卓哉(ナガオ タクヤ)

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